それは悪いソバだった 3
ゴゥドンはセトーチ海峡を渡る船に乗り、木州の港に着きました。
「ソバ畑を知らないかい?」と、その辺いたハトに聞いたら、
「東に行くとソバの国・新州(しんしゅう)があるポッポ」とハトは
教えてくれました。
楽をしたいゴゥドンは、その辺のトラックに忍び込んで東へ進みました。
途中とても大きなワビ湖や、山に囲まれたフギの国を通り、
その後適当な村でトラックを降りました。
「ここはどこだい?」と、その辺にいたカラスに聞いたら、
「新州のはじっこの村だよカァカァ」と教えてくれました。
(ここがソバの国・新州か。ここに住めばソバになれるぞ)と思ったゴゥドンは
そこに住み着くことにしました。
村の土は太陽の香りがたっぷりで、心地良い新しい生活の始まりです。
ただヒャムギーナのことを思い出すと涙が零れ落ちそうでした。
しかしここまで来たらどうしようもありませんので忘れることにしました。