それは悪いソバだった 13
その日の静かな夜にソバオは考えていました。
(烏丸の言っていたことが本当なら・・・
悪魔の実は、ソバと小麦の子ということになる。
それならソバエットと、どこかの小麦との間に生まれたということ・・・。
彼女は誰かと逢引してたのか?
でもこの村には小麦はいない。
・・・考えられるのはチョウチョを運び屋にして、
遠くの村にいる小麦とこっそり文通をして花粉を受け取ったのか?
・・・いや、まさかソバエットに限ってそんなことあるわけない、
・・・でも悪魔の実が生まれている。この事実はどう考えたらいいんだ?)
ソバエットは気持ちの整理をしていました。
(なぜ ≪私たち≫ ソバどうしから悪魔の実が生まれてしまったのかしら?
・・・もしかしたら、原因は私?それしか考えられないわ。
・・・・・・あぁ、もう隠せないわ。
ソバオはきっと私を疑っている。赤ちゃんを生んだのはソバの私だから、
父親は自分ではなくどこかの小麦だと疑っているはず。
私は小麦と逢引なんかしていない。
疑いをはらすためには私の過去を話さなければいけないのね・・・)