古今東西よくある話、十番煎じの童話集

小学4年生からの読み物

連鎖が止まるとき

昔々あるところに、どこにでもいる普通の顔をした人がいました。

ある日その人は刀を差していたので、自分の前にいる人を刺しました。

 

刺された人は有り触れた顔の人でした。その人は刺されたことが悔しくて、

自分の前にいる人を刺しました。

 

刺された2人目の人は何の変哲もない顔の人でした。その人は怒りに任せ、

自分の前にいる人を刺しました。

 

刺された3人目の人はありきたりの顔の人でした。その人は仕返しをしようにも、

振り返るのが面倒なので、自分の前にいる人を刺しました。

 

刺された4人目の人は平凡な顔の人でした。その人は、今までの人を倣って、

何も考えずに、自分の前にいる人を刺しました。

 

刺された5人目の人はどうということのない顔の人でした。その人は刺されたので、

刺されたので、自分の前にいる人を刺しませんでした。

 

 

この人たちの中で、損をした人は誰でしょうか?徳をした人は誰でしょうか?

 

 

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私は刺さない